インスタの商品タグとは

インスタの商品タグとは、投稿(フィード、リール、ストーリーズなど)に販売中の商品をタグ付けできる機能です。ユーザーがそのタグをタップすると、商品詳細ページに直接アクセスすることができます。
このタグは、Instagramアカウントに紐づく商品カタログに登録された商品をはじめ、コレクションやプロモーションで紹介される商品とも連動します。単なる画像上のテキスト表示とは異なり、商品データと結びついた「購入への入り口」として機能します。
商品詳細ページでは、価格や説明文、画像、リンク先などが表示され、ユーザーは外部のオンラインショップ(自社ECサイトなど)で購入手続きに進むことができます。このように商品タグは、投稿を通じてユーザーの購買行動をスムーズに促す重要な仕組みです。
商品タグ機能の利用に必要な条件

商品タグを利用するには、いくつかの条件を満たして「Instagramショッピング機能」を有効にする必要があります。主なポイントは次のとおりです。
1. ビジネスまたはクリエイターアカウントであること
個人用アカウントでは商品タグを利用できません。Instagram上でビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントに切り替えておく必要があります。
2. 対応地域であること
ビジネス所在地が、Instagramのショッピング機能および商品タグが利用可能な国・地域に含まれている必要があります。日本は対象国の一つです。
3. コマース関連ポリシーへの準拠
販売している商品や運用形態が、Instagram/Metaの以下の要件を満たしている必要があります。
4. 商品カタログの設定(Metaコマースマネージャの利用)
商品タグは、「対応している商品カタログ」に登録された商品と連動して機能します。一般的には、Metaの「Commerce Manager(コマースマネージャ)」で管理するカタログを利用します。
- Shopifyなどの外部サービスから商品情報を連携する場合も、最終的にはコマースマネージャ上のカタログとして扱われます。
- 各商品はレビューを経て承認される必要があります。承認前の商品はタグ付けできません。
5. ショッピング機能の承認(アカウント審査)
条件を満たしたうえで申請し、Instagram側でショッピング機能の利用が承認されると、ビジネス設定内に「ショッピング」や商品に関する項目が表示されます。ここでカタログを紐付けることで、商品タグの利用が可能になります。
上記1〜5の準備が完了すると、投稿作成時に「タグ付け」または「商品をタグ付け」といった項目が表示され、画像や動画上をタップしてカタログ内の商品を紐付けできるようになります。
商品タグの設定手順

以下は、Instagram投稿に商品タグを付ける基本的な手順(2025年時点)です。画面表示や操作はアプリの更新によって変わる可能性もありますが、まずはタグ付けの基本の流れを押さえておきましょう。
基本手順
- Instagramアプリで「ビジネスアカウント」または「クリエイターアカウント」のプロフィールにログインする。
- 投稿(写真、動画、リールいずれでも可能)を作成し、色・フィルター・キャプションなど編集を完了する。
- 投稿画面で「タグ付け」/「商品をタグ付け」などのオプションを選択する(この選択肢が出ない場合は、前述の商品タグ機能の利用に必要な条件を満たしていない可能性あり)。
- 画像や動画上でタグを付けたい位置をタップし、商品カタログから該当商品を検索して選択する。
- 必要に応じて、複数の商品をタグ付けしたり(例:1枚の写真でも複数商品タグ可)、タグの配置位置を調整したりする(タグ数には上限あり)。
- 投稿を完了して公開する。フォロワーや他の閲覧者がタグをタップすると、商品詳細ページへ移動する。
まず、「商品カタログへの登録」や「アカウントの承認」を済ませておきます。その後、投稿テストを行い、タグが表示されるか、タグから商品ページに遷移するかを確認しておくのが安全です。
その他の設定・応用手順
基本手順に加え、押さえておきたい応用的なポイントをまとめました。
リール・ストーリーズへのタグ付け
写真投稿だけでなく、リール(動画投稿)およびストーリーズでも商品タグ付けが可能です。リールへのタグ付けでは、「投稿作成 → タグ付け →共有」の流れはフィード投稿と同様ですが、タグの表示位置や見え方などの使いやすさに配慮が必要です。
他ユーザーによるタグ付けの許可
ブランドやショップが、他の投稿者(クリエイター・インフルエンサー)に自社商品のタグ付けを許可したい場合、Instagramの「Shopping」設定内でタグ付けの許可を与えることが可能です。この設定を活用すると、協力投稿(インフルエンサー投稿)でも自社の商品タグをつけてもらうことができ、拡散力が高まります。
Facebook(Meta)アカウントとの共有設定
Instagramで商品タグ付きの投稿を作成する際、同じ投稿をFacebookにもシェア(連携)できる場合があります。この場合、投稿前にFacebookへの切り替えボタンをオンにしておくことで、Facebook上でも「商品タグ付き投稿」として表示できます。Facebook/Instagramの両方でタグ付き投稿を表示させるには、両チャネルでのショップ機能・カタログ連携が完了していることが前提となります。
商品タグを利用するメリット

商品タグを活用することで、広告費をかけずに購入への流れを作り、投稿の効果を高めることができます。ここでは主なメリットを紹介します。
無料で活用できる
商品タグはInstagramの標準機能として無料で利用できます。投稿内にタグを追加するだけで、広告費をかけずに商品ページへの導線を作ることができ、コストを抑えながら販促促進ができます。
ECサイトへの誘導がスムーズになる
タグをタップすると商品詳細ページや自社ECサイトへ直接アクセスできるため、ユーザーは気になった商品をすぐ確認・購入できます。これにより、閲覧から購入までのステップが短縮され、離脱率を下げる効果が期待できます。
商品に興味を持ってもらいやすくなる
写真やリールなどのビジュアルコンテンツを通じて、商品の魅力や利用シーンを自然に伝えられます。ユーザーはタグをタップするだけで価格や説明文を確認できるため、キャプションを長く読まなくても興味を引きやすくなります。
ブランドや商品の認知度を高められる
商品タグ付きの投稿は、フォロワー以外のユーザーにも「発見タブ」や「ショップ」タブを通じて表示されることがあります。また、他のユーザーやインフルエンサーによるタグ付けを許可している場合、自社商品が第三者の投稿にも登場し、より多くの人に自社のブランドや商品を知ってもらうことができます。
投稿の価値を高め、広告にも転用できる
商品タグ付き投稿は、“いいね”やコメントで終わらず、購入という行動につながる点が大きな特徴です。さらに、反応が良かった投稿をそのままInstagramやFacebookの広告(フィード広告など)として再利用することもでき、広告作成の手間を省けます。
効果測定や改善に活用できる
InstagramインサイトやMetaコマースマネージャーでは、商品タグのクリック数、商品ページの閲覧数、売上への貢献度などを確認できます。どの商品が人気か、どの投稿が成果につながっているかを把握できるため、投稿内容やタグ配置の改善、次のキャンペーン設計に役立てることができます。
投稿の発見機会を増やせる
商品タグ付きの投稿は、アルゴリズム上で関連性が高い商品やテーマを好むユーザーにも表示されやすくなります。これにより、フォロワー以外のユーザーからの流入や新規顧客との接点が生まれ、自然な形でブランド認知の拡大が期待できます。
まとめ
Instagramの商品タグは、投稿に商品を紐付けることで、ユーザーが気になった商品をすぐに確認したり、購入したりできる便利な機能です。ビジネスアカウントを利用し、商品カタログとの連携や承認設定を済ませれば、写真や動画、リールなどさまざまな投稿形式でタグを活用できます。
タグを付ける操作はシンプルで、投稿時に「商品をタグ付け」を選び、カタログから該当商品を指定するだけです。タグ付きの投稿を見た閲覧者がタグをタップするだけで商品詳細ページにアクセスできるため、購入までの流れがスムーズになります。
さらに、商品タグを活用することで、投稿の価値を高め、外部サイトへの誘導や新規顧客の獲得にもつなげられます。クリック数や閲覧数などのデータも確認できるため、投稿内容やビジュアルを改善しながら効果的な運用を行うことが可能です。
Instagramの商品タグは無料で利用できるため、気軽に販売促進の仕組みを取り入れられる点が大きな魅力です。まずは身近な商品からタグ付けを試し、フォロワーとの新しいつながりを生み出すきっかけとして活用してみましょう。
インスタの商品タグに関するよくある質問
インスタの商品タグとは?
Instagramの投稿に商品を紐付けし、画像や動画から商品詳細ページへ直接アクセスできる機能です。ユーザーがタグをタップするだけで、価格や説明などを確認でき、購入までの流れをスムーズにします。
インスタで商品タグ付けするメリットは?
投稿を通じて商品ページへ直接誘導できるため、購入までのステップを短縮できます。無料で利用できるため、外部広告を使わずに販売促進やブランド認知の拡大にも役立ちます。
インスタの商品タグ付けは誰でもできる?
商品タグを使うには、ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントが必要です。また、Metaコマースマネージャに商品カタログを登録・承認しておかなければなりません。個人アカウントでは利用できません。
インスタで商品タグ付けができないのはなぜ?
多くの場合、ショッピング機能の承認がまだ下りていない、商品カタログが未承認、またはアカウントがビジネス設定になっていないことが原因です。アプリが最新バージョンに更新されているかやログイン状態に問題がないかも念のため確認しましょう。
インスタの商品タグが勝手につくのはなぜですか?
「自動商品タグ付け機能(自動タグ提案)」がオンになっていると、AIが画像内のブランドや商品を検出してタグを付ける場合があります。設定で自動タグ付けをオフにすれば、手動で管理が可能です。
文:Norio Aoki





