オンラインストアを運営するうえで、ビジネスのパフォーマンスを正確に把握することは重要です。そのために、Eコマースのメトリクスが大きな役割を果たします。
Eコマースのメトリクスとは、顧客が一度にどれくらいの量を注文するか、ウェブサイト訪問者がどの程度の頻度で購入するか、新しい顧客を獲得するのにどれほどのコストがかかるかなどを測定するための定量的なデータです。
Eコマースの成功を把握するためには、さまざまな主要業績評価指標(KPI)があります。この記事では、Eコマースストアで追跡すべき20の重要なメトリクスと、それらの把握方法を紹介します。
EコマースのメトリクスとKPIとは?
EコマースのメトリクスとKPIは、ビジネス全体の成功を測定するための重要なデータと分析指標です。顧客をどれくらい獲得できているか、どの程度の頻度でリピートしているか、カートに商品を入れたまま離脱してしまうことはあるか、といった情報を示します。
これらの情報は、基本的なEコマースのKPIを監視することで把握できます。ビジネスによって重視すべきメトリクスは異なるかもしれませんが、すべてのEコマースブランドが注目すべきメトリクスは全部で20あります。
これらのビジネスメトリクスは、人気商品の把握、特定商品の購入状況の分析、新規顧客が購入に至らない原因となるチェックアウトプロセスの課題の特定などに役立ちます。
💡 ヒント:Shopifyに組み込まれた分析とレポートツールを活用して、迅速かつ的確な意思決定を行いましょう。60以上の事前構築されたダッシュボードやレポートから選ぶことも、自分でカスタマイズしてトレンドを発見し、チャンスを活かして意思決定をスピードアップすることもできます。
Eコマースで押さえておきたい20の主要メトリクス
- 販売転換率
- 平均注文額
- 顧客生涯価値
- 顧客獲得コスト
- ショッピングカート放棄率
- リピーター率
- 直帰率
- インプレッション
- リーチ
- エンゲージメント
- ネットプロモータースコア
- クリック率
- トラフィックソース別のストアセッション
- デバイスタイプ別のストアセッション
- 地域別のストアセッション
- 販売単位別のトップ商品
- 月末の在庫スナップショット
- 1日あたりの平均販売在庫
- 返金・返品率
- チャーン率
これらのEコマースメトリクスを把握すると、次にそれらの数値をどのように確認できるのか知りたくなるでしょう。幸い、Shopifyストアには、これらの重要なメトリクスを含む包括的なダッシュボードが用意されています。
Shopifyストアのオーナーでない場合でも、利用しているEコマースプラットフォーム、または少なくともGoogleアナリティクスを活用することで、これらのメトリクスを確認することができます。
1. 販売転換率
これらのメトリクスは特に順位付けしているわけではありませんが、販売転換率は最も重要なメトリクスのひとつです。
販売転換率(CVR)は、ウェブサイトを訪れた人のうち、実際に購入に至った人の割合を示します。
計算式は次の通りです:
CVR = (購入数 ÷ セッション数) x 100
最後に100を掛けることで、パーセンテージとして算出できます。さらに簡単に確認するには、Shopifyの分析ダッシュボードでオンラインストアの転換率をチェックできます。
Shopifyでは、ユーザーが全体のコンバージョンファネルを確認できます。多くの場合、顧客は買い物を始めても購入を完了しないことがあります。そのため、商品をカートに追加する人の割合は、実際にチェックアウトをクリックする人の割合よりも高くなります。
同様に、チェックアウトに進む人の割合も、実際に購入を完了する人の割合よりも高くなります。
セールスファネルの全体像を把握することで、チェックアウトプロセスに問題があるかどうかを判断できます。たとえば、25%の人が商品をカートに追加しているのに、実際の購入率が1〜2%しかない場合、チェックアウトの複雑さやバグ、エラーなどが原因となっている可能性があります。
販売転換率は安定しているか、少なくとも時間の経過とともに向上していることが理想です。大幅な低下が見られる場合は、ウェブサイトが正常に機能しているかどうかを確認する良い機会かもしれません。
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2. 平均注文額
平均注文額(AOV)は、顧客がオンラインストアで一度に支出する平均額を示します。
計算式は次の通りです:
AOV = 総収益 ÷ 総注文数
AOVは、収益の把握や新規顧客に対する現実的な目標設定に役立つため、追跡すべき重要なメトリクスです。
たとえば、平均注文額が約6,800円で、その月に150万円の売上を目指している場合、その期間中に少なくとも220人前後の顧客を獲得する必要があることがわかります。
3. 顧客生涯価値
顧客生涯価値(CLVまたはCLTV)は、1人の顧客からビジネスが生涯を通じて得られる総収益を示します。
CLVを計算するには、次の式を使用します:
CLV = 平均購入額 x 年間購入回数 x 顧客関係の平均継続年数
たとえば、キャンドルショップを運営しているとします。顧客が平均2,000円のキャンドルを年間15個購入し、10年間あなたのストアで買い物を続けた場合、2,000円 × 15 × 10 = 約30万円がCLVとなります。
これはShopifyのダッシュボードには表示されないメトリクスですが、非常に重要な情報を提供します。
たとえば、顧客があなたのビジネスにとってどれほどの価値を持つかを把握することで、顧客獲得にどの程度の費用を投じられるかを判断し、利益を確保できます。また、どの製品が利益に最も貢献しているかを特定するのにも役立ちます。つまり、プレミアム価格の商品を特定し、それを購入する顧客を増やすための戦略を見直すことができます。
4. 顧客獲得コスト
顧客獲得コスト(CAC)は、新規顧客を獲得するためにかかる平均コストを示します。これは、顧客獲得に充てたマーケティング予算に基づいて算出する必要があるメトリクスです。
計算式は次の通りです:
CAC = マーケティング費用 ÷ 新規顧客数
たとえば、月間広告キャンペーンに約15万円を費やし、100人の新規顧客を獲得した場合、CACは1人あたり約1,500円となります。
このメトリクスは定期的に確認し、CLVを超えないよう、または自分が妥当だと感じる範囲内に収まるようにしましょう。
たとえば、CLVが約15万円であるにもかかわらず、1人の新規顧客を獲得するのに数万円ものコストがかかっている場合、CACが利益を圧迫している可能性があります。その場合は、顧客獲得戦略を見直し、コストを抑えつつ成果を最大化する方法を検討する必要があります。
5. ショッピングカート放棄率
どれほど高い転換率を維持していても、またどれほど人気のある商品を扱っていても、購入を完了しない顧客がいるのは避けられません。これをショッピングカート放棄と呼び、顧客が商品をオンラインカートに追加したものの、チェックアウトを完了しない状態を指します。
これはEコマースにおいて一般的な現象ですが、全体のショッピングカート放棄率を常に把握しておくことが重要です。なぜなら、高い放棄率はチェックアウトプロセスに問題がある可能性を示しているからです。
ショッピングカート放棄率の計算式は次の通りです:
ショッピングカート放棄率 = (完了した購入数 ÷ 作成されたショッピングカート数) x 100
ショッピングカート放棄率が高くても、すぐに心配する必要はありません。ただし、放棄率が95〜100%の範囲にある場合は、潜在的な問題を調査する時期です。チェックアウトプロセスにエラーや障害がある可能性があります。
6. リピーター率
リピーター率は、あなたのショップで複数回購入した顧客の割合を示します。
この数値が高い場合は、既存顧客のロイヤルティが高く、さらに顧客基盤を拡大するための投資を検討すべき段階です。逆に低い場合は、過去の顧客を呼び戻すためにリターゲティング広告などを活用することを検討するとよいでしょう。
Shopifyの分析ダッシュボードで確認できますが、次の式を使って自分で計算することもできます:
リピーター率 = (リピーター数 ÷ 総顧客数) x 100
リピート購入があるということは、顧客に良い体験を提供できている証拠です。リピーター率の向上に課題がある場合は、顧客体験全体を見直し、改善できるポイントがないか確認してみてください。
7. 直帰率
直帰率は、あらゆるウェブサイトで注視すべき重要なメトリクスです。これは、ウェブサイトにアクセスしたものの、他のページを閲覧したり、フォームに入力したり、製品を確認したりといった行動を取らずに離脱したユーザーの割合を示します。
直帰率は、ウェブサイトのGoogleアナリティクスで確認できます。GA4のダッシュボードでレポートを選択し、カスタマイズしたいレポートを開いて「直帰率」をメトリクスとして追加し、「適用」をクリックすれば設定できます。
直帰率を下げるためには、ナビゲーションをわかりやすくし、デザインを魅力的に保ち、訪問者がサイトを開いた瞬間に何を販売しているのかを直感的に理解できるようにすることが重要です。
8. インプレッション
インプレッションは、広告やコンテンツがユーザーの画面に表示された回数を示すメトリクスです。クリックされたかどうかは関係ありません。これは、PPC広告、SNS投稿、ブログコンテンツなどに関連しています。インプレッション数が多いほどブランド認知度は高まりますが、必ずしもエンゲージメントや売上につながるとは限りません。
たとえば、オンライン衣料品店がGoogleでPPC広告を展開し、広告がユーザーの画面に1,000回表示された場合、それは1,000インプレッションを獲得したことになります。広告を見た人数やクリック数はわかりませんが、広告の露出度を示す重要なメトリクスです。
9. リーチ
インプレッションが同じユーザーによる複数回の閲覧もカウントするのに対し、リーチは異なるユーザー(ユニークユーザー)がコンテンツを見た回数を示します。
たとえば、ビジネスのInstagramページにプロモーション動画を投稿したとします。数日後、1,200人のユニークユーザーがその投稿を視聴した場合、これがその投稿のリーチです。ユーザーが同じ投稿を何度も見ても、リーチでは1回としてカウントされます。
リーチが高いということは、幅広いオーディエンスにコンテンツを効果的に届けられていることを意味し、新規顧客を引き付けるうえで重要なメトリクスです。
10. エンゲージメント
オーディエンスのエンゲージメントは、コンテンツがどれほど関連性の高い内容で、魅力的であるかを示すメトリクスです。クリック、コメント、いいね、シェア、ページに費やした時間などが含まれます。
たとえば、新しい製品を発表してTikTokに投稿したとします。その投稿が200件のいいね、50件のコメント、30件のシェアを獲得し、多くのユーザーが投稿内のリンクをクリックしてあなたのウェブサイトを訪れた場合、これらのすべてのアクションがエンゲージメントとしてカウントされます。一般的に、エンゲージメント率が高いほど、効果的なコンテンツ戦略とオーディエンスとの強いつながりを示しています。
11. ネットプロモータースコア
ネットプロモータースコア(NPS)は、顧客の忠誠心と満足度を測定するメトリクスです。このスコアは、チェックアウト時などに顧客へアンケートを実施し、「当社を友人や家族に勧める可能性はどのくらいですか?1〜10で評価してください」というシンプルな質問をすることで算出されます。
回答は、次の3つのカテゴリに分けられます:
- プロモーター:評価が9~10の顧客
- パッシブ:評価が7~8の顧客
- デトラクター:評価が6以下の顧客
当然ながら、スコアは高いほど良い結果を意味します。ネットプロモータースコアの計算式は以下の通りです:
NPS = プロモーターの割合 - デトラクターの割合
たとえば、プロモーターが80%、パッシブが15%、デトラクターが5%の場合、80 − 5 = 75 となり、NPSは75です。
NPSは−100から100の範囲で変動し、デトラクターの割合がプロモーターより多い場合はマイナスの値になります。とはいえ、スコアが100に達する企業はほとんどありません。実際、75というスコアは非常に優秀な水準です。
アメリカのビジネスメディア、Inc.によると、0を超えるスコアは「良い」、50を超えるスコアは「優れている」、75を超えるスコアは「世界クラス」とされます。
したがって、NPSが20前後であっても心配する必要はありません。あなたのストアは十分に素晴らしい仕事をしています。
12. クリック率
クリック率(CTR)は、メールキャンペーン、広告、SNS投稿などにおいて、コンテンツを見た人のうち実際にクリックしてあなたのウェブサイトへアクセスした割合を示すメトリクスです。
クリック率の計算式は次の通りです:
CTR = (クリック数 ÷ ビュー数またはインプレッション数) x 100
メールマーケティングツールや広告プラットフォームでは、通常このデータが分析レポートやダッシュボードで自動的に表示されます。これにより、デジタルマーケティングキャンペーン全体の成果を簡単に把握できます。
Google広告によると、Eコマース業界の平均CTRは、検索広告で約1.66%、ディスプレイ広告で約0.45%です。メールキャンペーンの場合、CTRは約2.01%で、メール開封率はおよそ15.68%とされています。
全体的に、クリック率は比較的低くなる傾向がありますが、CTRが2%を超えていれば非常に良好な結果といえるでしょう。
13. トラフィックソース別のストアセッション
オンラインストアのトラフィックソース別セッションレポートは、ウェブサイトへの訪問者数と、その訪問者がどの経路からアクセスしたかを示すメトリクスです。
主なトラフィックソースは次の通りです:
- 検索:検索結果からウェブサイトにアクセスした訪問者
- ダイレクト:URLを直接入力してウェブサイトにアクセスした訪問者
- ソーシャル:SNSの投稿などをクリックしてウェブサイトにアクセスした訪問者
- メール:メールニュースレターからクリックしてウェブサイトにアクセスした訪問者
これらのデータを確認することで、どのマーケティングチャネルが最も効果的か、またどのチャネルに改善の余地があるかを把握できます。たとえば、SEO施策を強化したり、メールリストを拡大したりして、メール経由の訪問数を増やすといった戦略を検討できます。
これもShopifyの分析ダッシュボード内で確認できます。
14. デバイスタイプ別のストアセッション
前項の統計と同様に、Shopifyの分析では、訪問者が使用しているデバイス別にストアセッションを確認できます。デバイスは通常、モバイル、デスクトップ、タブレットの3種類に分類されます。
モバイルからのアクセスが多い場合は、モバイル対応の最適化に特に注意を払う必要があります。操作しやすく見やすいモバイルサイトを整備することで、モバイル経由の売上を大幅に伸ばせる可能性があります。
15. 地域別のストアセッション
このメトリクスもShopifyの分析ダッシュボードで確認できます。これにより、顧客が主にどの地域からアクセスしているかを把握し、地域ごとのマーケティング戦略や製品提供の最適化に役立てることができます。
16. 販売単位別のトップ商品
販売単位別のトップ商品も、Shopifyの分析ダッシュボードで確認できます。このメトリクスは、どの製品が最も人気を集めているかを把握し、在庫管理や新商品の企画・投入計画に役立ちます。
17. 月末の在庫スナップショット
月末の在庫スナップショットは、各月の終了時点で在庫にある各製品バリエーションの数量を示すメトリクスです。これを活用することで、Shopify上で管理している在庫の総価値を把握できます。
18. 1日あたりの平均販売在庫
Shopifyダッシュボードで確認できるユニークなEコマースメトリクスの一つである「1日あたりの平均販売在庫」は、各製品バリエーションごとに1日に平均して販売されたアイテム数を示します。
19. 返金・返品率
返金・返品率は、顧客がどれだけの製品を返品または交換しているかを示すメトリクスです。
高い返金・返品率は、製品の品質に問題がある、顧客の期待を満たしていない、または販売プロセスに課題がある可能性を示しています。これを継続的に監視することで、原因を特定し、改善につなげることができます。
たとえば、あなたのオンラインストアが電子機器を販売しており、1か月に1,000点を販売したうち100件の返品が発生した場合、返品率は10%となります。この数値が業界平均と比べて著しく高い場合、製品そのものに問題がある可能性があります。たとえば、品質不良や製品説明と実際の仕様の不一致などが原因として考えられます。
20. チャーン率
チャーン率は、サブスクリプション型サービスの成功を測定するためのメトリクスで、一定期間内にサービスの利用を停止した顧客の割合を示します。
たとえば、サブスクリプション制のミールキット配達サービスが年初に1,000人の加入者を得て、年末までに200人が解約した場合、チャーン率は20%(1,000人中200人の離脱)となります。
このEコマースメトリクスを活用することで、顧客維持の状況を把握し、離脱の原因を分析してサービス改善の手がかりを得ることができます。
Eコマースのメトリクスを確認する頻度
Eコマースのメトリクスを確認する明確なタイムラインはありません。多くの場合、その頻度はビジネスの規模や設定している具体的な目標によって異なります。とはいえ、一般的な目安としては次の通りです。
毎日
毎日メトリクスを追跡することで、問題やチャンスを即座に発見できます。たとえば、技術的な不具合によってサイトのトラフィックが急減したり、効果的なマーケティングキャンペーンによって転換率が急上昇したりする場合があります。ブラックフライデーなどの季節的イベント時には、特に毎日の監視が重要です。
一般的には、ウェブサイトのトラフィック、販売転換率、カート放棄率、広告費の効率などを確認し、日々の運営状況を把握します。
毎週
毎週のレビューでは、短期的なトレンドや直近のマーケティングキャンペーンの効果を評価できます。たとえば、CACが徐々に上昇していることに気づいた場合、広告の効果が低下している可能性があり、戦略の見直しが必要になります。
一般的に、毎週追跡すべき主なメトリクスは次の通りです:
- 顧客獲得コスト(CAC)
- 平均注文額(AOV)
- 顧客エンゲージメント(メール開封率やSNSのインタラクションなど)
- 製品のパフォーマンス
毎月
ビジネスのパフォーマンスを毎月分析することで、長期的なトレンドや事業全体の健全性を把握できます。たとえば、月ごとの収益成長を追跡することで、ビジネスが順調に成長しているのか、それとも改善が必要なのかを明確にできます。
一般的に、毎月レビューすべき主なメトリクスは次の通りです:
- 収益成長
- 顧客生涯価値(CLV)
- 在庫回転率
- 広告費対収益(ROAS)
- 市場シェア
毎四半期/毎年
四半期ごとや年次のレビューは、より包括的な評価です。ビジネスをマクロな視点から見直し、市場のトレンドや競合状況がどのように影響しているかを把握し、それに応じて戦略を設定・調整します。
ビジネスにおけるEコマースメトリクスの重要性
これまでに、メトリクスを把握することでビジネス全体のパフォーマンスを理解できることを説明しましたが、ここではEコマースメトリクスの重要性をもう少し具体的に見ていきましょう。
ビジネスメトリクスを少なくとも月に一度確認すべき主な理由は3つあります。それは、成長とパフォーマンスを追跡できること、将来の在庫ニーズを予測できること、そして顧客エンゲージメントの状況を把握できることです。
パフォーマンスを理解する
第一に、Eコマースの販売状況を確認することは、全体的な成長とパフォーマンスを理解するうえで欠かせない要素です。これは、単に毎日の販売数を見るだけでなく、トレンドを分析し、売上が増加傾向にあるかどうかを確認することも含まれます。
以下はShopifyの分析ダッシュボードの例です:
販売の推移、総販売数、ストア訪問数などのメトリクスを確認することで、ビジネスが成長しているかどうかを把握できます。
成長している場合は、現在の取り組みを継続しましょう。反対に、成長が停滞している場合は、Eコマースのマーケティング戦略を見直したり、チェックアウトプロセスの使いやすさを検証したり、サイトデザインを改善してユーザー体験を向上させる必要があるかもしれません。
オンラインストアのパフォーマンスを継続的に追跡することは、マーケティングや販売戦略における課題を特定し、将来的な調整や改善を可能にする鍵となります。
予測を改善する
ショッピングトレンドに注目することも重要です。メトリクスや顧客が実際に購入している製品に目を向けることで、全体的な販売予測の精度を高めることができます。
人気商品を特定し、どの製品を増産または追加発注すべきかを判断することで、購買トレンドをより深く理解できます。また、売上が落ち込みやすい月や季節を把握することで、閑散期に向けた販売促進やキャンペーンを計画的に準備できます。
さらに、ビジネス全体の収益状況をより正確に把握し、今後の月の見通しを立てることで、在庫発注や人員計画においてもより安心して判断できるようになります。
ウェブサイトのエンゲージメントを理解する
Eコマース分析のデータは、顧客がオンラインストアとどのように関わっているかを深く理解するのに役立ちます。顧客はどのくらいの頻度で購入(コンバージョン)していますか?どの製品ページが最も閲覧されており、それは実際の購入傾向と一致していますか?全体のウェブサイトトラフィックはどの程度ありますか?
ShopifyやEコマースのためのGoogleアナリティクスを詳細に確認することで、顧客がサイト内をどのように移動しているかを把握できます。これにより、ナビゲーション構造やサイト全体の導線が適切か、またはユーザー体験をよりスムーズにするために改善が必要かを判断できます。
重要なEコマースメトリクスを追跡できる分析ツールを活用
ストアを成長させるために、すべての数値を把握する必要はありません。追跡すべき主要なメトリクスを明確にすることで、効果的な計画を立て、データに基づいた意思決定ができるようになります。
こうしたメトリクスの活用に慣れてきたら、より詳細で高度なデータ分析へと進むことも可能です。基本的な指標だけでは答えが出ない疑問が生じたときこそ、新しいデータを取り入れる絶好の機会です。そのときは、私たちがあなたの次のステップをサポートします。
Eコマースメトリクスに関するよくある質問
EコマースにおけるKPIとは何ですか?
Eコマースビジネスでは、成功やパフォーマンスを評価するために**主要業績評価指標(KPI)**を使用します。転換率、平均注文額、顧客獲得コスト、ウェブサイトトラフィック、カート放棄率などのKPIは、Eコマース施策がどれほど効率的かつ効果的に機能しているかを把握するのに役立ちます。
EコマースプラットフォームのKPIとは何ですか?
Eコマースプラットフォームには、パフォーマンスやユーザーエンゲージメントを測定するためのKPIが設定されています。プラットフォーム全体の健全性や市場での競争力を判断するには、トラフィック、ユーザー獲得率、顧客維持率、転換率、平均滞在時間、ユーザーあたりの収益などのメトリクスを確認します。
Eコマースの収益性に関するKPIとは何ですか?
Eコマースの収益性に関するKPIは、オンラインビジネスがどの程度利益を生み出しているかを示す財務メトリクスです。これには、粗利益率、純利益率、投資収益率(ROI)、顧客生涯価値(CLV)、売上原価(COGS)などが含まれます。これらのメトリクスを総合的に分析することで、Eコマース事業の財務的な健全性と持続可能性を評価できます。





